移住する際の最大の問題は、
仕事をどうするか?
ここに尽きるでしょう
移住先での
仕事情報を調べていると、
よく目にするのが、
『地域おこし協力隊』
という言葉ですが、
これは、何の事なのか?
この点についても、
詳しく、解説します。
地域おこし協力隊とは?
※画像:総務省HPより
地域おこし協力隊とは、
国が支援している事業の1つで、
総務省のHPを見ると、
下記のように書かれています。
都市地域から、過疎地域等の、条件不利地域に住民票を異動し、地域ブランドや、地場産品の開発・販売・PR等の地域おこし支援や、農林水産業への従事、住民支援などの「地域協力活動」を行いながら、その地域への定住・定着を図る取組です。
引用:総務省HP
具体的な活動内容や、
条件、待遇等は、
各自治体によるのですが、
地域おこし協力隊員1人あたり
480万円を上限として、
国から財政措置(金銭的補助)が
行われています。
地域おこし協力隊は、
ボランティアではなく、
きちんと給料が出る仕事です。
ちなみに、令和4年度は、
日本全国で、6,447名の人が、
地域おこし協力隊として
活動しています。
※総務省は、令和8年度に、
隊員1万名を目標として掲げており、
地域おこし協力隊員の任用は
今後も増やしていく計画です。
地域おこし協力隊の詳細
地域要件とは?
地域おこし協力隊に応募するには、
地域要件を満たしている必要があります。
※あなたが、今、住んでいる場所が重要
地域おこし協力隊及び地域プロジェクトマネージャーの特別交付税措置に係る地域要件確認表(※クリックでPDFが開きます)
ものすごく簡単に言うと、
田舎 ⇒ 田舎 の移住ではなく、
都会 ⇒ 田舎 に移住してほしい
という、国の政策の1つなので、
地域要件があるのです。
地域おこし協力隊に
興味がある方は、
今、住んでいる自治体が、
地域要件を満たしているか?
確認してみてください。
年齢制限はある?
地域おこし協力隊の仕事は、
いろいろな種類があるわけですが、
ある程度の体力が必要な仕事の場合など、
○○歳までという形で、
年齢制限があったり、
保育士や、看護師など、
ある程度の実務経験が必要な仕事の場合も、
○○歳〜という形で、
年齢の下限がある場合もあります。
なので、対象年齢の確認は必須です。
なお、ここ最近は、
年齢制限を無くす自治体も増えており、
高齢の隊員も増えています。
ずっと仕事があるのか?
地域おこし協力隊は任期があり、
概ね1年、最大3年です。
まずは1年の契約で赴任し、
本人と、自治体、双方が合意した場合のみ、
最長3年まで延長される
というのがよくあるケースです。
ずっと働き続けられる
制度ではありません。
この点は、きちんと、
理解しておきましょう。
雇用形態は?
雇用形態は2種類あります。
1.公務員としての任用(一般職の会計年度任用として)
公務員としての任用の場合は、
地方公務員法が適用されます。
社会保険、厚生年金、
雇用保険の、加入費用は、
国から支給される
活動費でまかなわれます。
なお、公務員扱いなので、
副業禁止等の制限を受けます。
2.公務員としての任用ではなく委託関係を締結
個人事業主としての任用になり、
国民年金、国民健康保険、
NPOなどで社会保険に入り、
費用も自己負担となります。
公務員扱いではないので、
副業禁止等の制限は受けません。
ちなみに、
地域おこし協力隊の、
約8割の方が、
公務員としての任用ではなく、
委託関係の締結を
選んでいるようです。
給料はどのくらい?
地域おこし協力隊の給料は、
活動に要する経費のうち、
280万円を上限とする『報償費』
という項目に該当します。
仮に、ボーナス無しで、
280万円を12分割すると、
月給23万3,333円となりますが、
多くの自治体では、
月給16万円〜月給22万円程度に
設定しているようです。
なお、自治体によっては、
ボーナスが支給される場合もありますが、
総額の上限が決まっているので、
月給が抑えられている代わりに、
ボーナスが支給されている
という形になっているだけです。
また、任期満了後に、
同自治体で起業すると、
最大で100万円の
補助がもらえる制度もありますが、
・任期終了の日から起算して前1年以内の者
・任期終了の日から起算して1年以内の者
この、どちらかを満たしている事
という条件付きです。
最大100万円の補助を
もらうためには、
地域おこし協力隊として
活動する前後1年以内に
起業する必要がある為、
任期中に起業の準備を
しておく必要があります。
のんびりしていると、
もらい損ねます。
任期満了後のデータ
任期満了後、6割の方が、
その自治体に残って生活している
というデータがありますが、
逆に言えば、4割の方は、
その自治体を離れています。
都会暮らしが長い方には、
理解し難いかもしれませんが、
地元住民と、移住者の摩擦は、
想像以上にあるようです。
『あまり意気込みすぎない』
『過度な期待をしない』
これが、重要かもしれません。
総務省の公式動画をチェック
地域おこし協力隊については、
総務省作成の公式動画も確認しましょう。
地域おこし協力隊について、
ある程度の事が理解できたら、
自治体名 + 地域おこし協力隊
というワードで、検索してみると、
希望に近い仕事が見つかるはずです。
移住先での仕事をどう探す?
地域おこし協力隊ではなく、
一般の仕事を探す方法については、
下記のような方法が考えられます。
地元企業の求人を探す
移住先での仕事を探す時に、
転職系のサービスを使う場合は、
『職種特化型の転職サービス』よりも、
『地域特化型の転職サービス』がオススメ。
この点については、
下記の記事で、解説していますので、
こちらも、ご確認ください。
リモートワークOKの求人を探す
リモートワークが普及し、
『働く場所にこだわらない仕事』
が、増えています。
・システムエンジニア
・プログラマー
・Webデザイナー
・イラストレーター
・ライター(執筆代行)
・秘書
・カスタマーサポート
その他、多数。
リモートワーク求人に特化した
『Reworker』
というサービスもあります。
ぜひ、チェックしてみてください。
自治体の就労支援
独自の就労支援を行なっている
自治体も存在していますので、
自治体名 + 就労支援
と、検索してみてください。
繰り返しになりますが、
転職サービスは、
地域に特化したものが良いです。
一般的な転職サイトを使って、
良さそうな仕事が見つかっても、
「その地域での募集は
無いんですよね・・・」
というのは、
本当に、よくあるパターンです。
時間と労力を
無駄にしないようにしましょう。
優良(上場)企業で働く
- 人の役に立つ仕事がしたい
- やりがいを感じられる仕事がしたい
- とにかく給料が良い仕事がしたい
などなど、『良い仕事』の定義は、
人それぞれだと思いますが、
やりがいよりも、
安定を望む人は多く、
中小、ベンチャー企業よりも、
大企業(上場企業など)が、
まだまだ人気です。
移住先が田舎であっても、
大企業(上場企業など)は意外と多く、
かつ、慢性的な人材不足のため、
年間を通して採用に力を入れている企業も
かなり多いのが現状です。
自治体名 + 上場企業
というキーワードで検索すると、
その自治体にある
大規模な企業(上場企業など)が
見つかりますので、
ぜひ、調べてみてください。
大企業(上場企業など)が良い
という古い価値観に、
疑問を持っている方も
多いと思いますが、
家や、車など、
大きな買い物をする際、
大企業(上場企業など)に勤めていれば、
ローンを組むのも有利ですし、
福利厚生面を考えても、
大企業(上場企業など)は、
まだまだ魅力的です。
当ブログでは、
各自治体の紹介ページに、
その土地の上場企業も
記載していますので、
ぜひ、確認してみてください
地方で見つかりやすい業種
農業
「農業に興味があるが、
何から始めれば良いのか?
経験が無くても大丈夫なのか?」
そんな疑問もあるはずですが、
まずは、基本的な事を知るために、
全国新規就農相談センターが運営している
下記のサイトをご覧ください。
上記サイトを見ていただければ、
就農するにあたっての
必要な知識が得られますが、
具体的な方法としては、
下記のパターンが多いようです。
- 地域おこし協力隊として就農
- 農業法人に就職 or 農家さん(個人)に頼んで雇ってもらう
- 農業大学校に進学し、卒業後、就農先を探す
1、2、については、
イメージできると思いますが、
『農業大学校』については、
初めて聞く方も多いはずなので、
よくある疑問をまとめました。
農業大学校はどこにある?
41道府県に設置されています
大学の農学部とは違うの?
大学とは異なるので、卒業しても『学士』は取れません。
母体は、国や、地方自治体であり、1〜2年で農業の基本を学ぶ機関で、多くの農業大学校が、専門学校(専修学校専門課程)として認定されています。
学べる事は、全国共通?
米作りについて学べる農業大学校、トマトについて学べる農業大学校、といった感じで、農業大学校によって、カリキュラムが異なります。興味のあるジャンルの農業大学校を選びましょう。
何年間の学校なの?学費や必要なお金は?
農業大学校は、3つの学習過程があります。かかるお金は、受験料、入学金が、それぞれ数千円、年間の授業料は、1年のコースで数万円、2年のコースは10万円強くらいです。
卒業後の就職先は?
実家が農家の方も多いですし、農業法人に就職する方も多いです。もちろん、いろいろと相談にのってもらえますし、紹介もしてくれます。
また、農業協同組合(農協)、農業共済組合、地方農政局などの、各種団体に就職する人も居るようです。
農業未経験者であっても、
様々なサポートがありますし
就農する事は充分可能なので
興味がある方は、ぜひ。
林業
「林業って、どんな仕事?」
と、聞かれれば、
チェーンソーで木を伐採して、
家などの建築資材にしたり、
木製製品の材料になる。
と、イメージしがちですが、
これは、ほんの一部に過ぎません。
もちろん、木材の効率的な生産が、
主な目的ではありますが、
木を育てるため、森林を作る事は、
下記のような事につながっています。
・水を貯留し洪水を緩和する
・木が、二酸化炭素を吸収する
・土砂の流出を防ぐ
・川や海へ、養分を供給する
・多様な生物を育む
・風景や安らぎを与える
その他、林業に関する詳しい事は、
下記サイトで解説されていますので、
ご確認ください。
また、下記サイトも
有益な情報が多いです。
『緑の雇用 RINGYOU.NET』
動画も参考になるので、
ぜひ、ご覧ください。
漁業
日本の漁業は、
下記の4種類に分類されます。
・沿岸漁業
・沖合漁業
・遠洋漁業
・養殖漁業
読んで字の如くなので、
おおよそのイメージは付くでしょう。
「未経験でも出来る仕事なのか?」
と、考える方も多いでしょうが、
農業と同じように、学校も存在します。
その他、詳しい情報については、
『漁師.JP』をご覧ください。
また、日本全国の自治体による
支援制度もあるので、ご確認ください。
令和4年度漁業に係る市町村による支援制度一覧 (※クリックでPDFが開きます)
マグロなら青森県の大間、
カツオなら高知県といった感じで、
エリア特有の漁業もあるので、
興味がある漁業のジャンルで、
検索してみると良いでしょう。
建設業
移住先が、どこのエリアでも、
見つけやすい業種の1つが、
建設関係の仕事です。
資格があれば、尚良いですが、
もし、未経験であっても、
仕事は見つかりやすいです。
下記の転職サービスが人気です
チェックしてみてください。
建設業は、従事者の年齢が
高い傾向にあるので、
年齢が若い場合、
かなり歓迎される事も多いです
製造業
建設業と並んで、
見つかりやすい仕事の1つが、
製造業であり、
大企業の工場などがあれば、
求人をチェックしてみましょう。
会社の規模によっては、
社宅や、寮がある場合も。
大企業であれば、
福利厚生も、
期待出来るので、
要チェックです。
看護、介護、その他医療系
都市部と比べて、
高齢者比率が高い地方都市では、
看護師、介護士、薬剤師、
その他、医療系の求人も多く、
見つけやすい仕事の1つです。
中でも、看護師免許があると、
高待遇が期待出来る場合が多く、
入職決定で、
最大40万円もらえるケースも。
ぜひ、チェックしてみてください。
なお、看護師、薬剤師などの
国家資格(免許)が無くても、
助手として従事できる
医療系の仕事もあります。
移住先に、総合病院があれば、
チェックしてみましょう。
飲食
正直なところ、
給与(時給)は期待できませんが、
飲食関係の求人は、
エリアを問わず見つけやすいです。
転職系のサービスを使わずとも、
移住後に、見つかるはずです。
観光・宿泊
観光名所のある街であれば、
ホテルや、旅館などの求人が、
たくさんある場合もあるでしょう。
忙しいシーズンだけの求人
という場合もあるでしょうが、
年間を通して、
安定的な仕事が
見込める場合も多いので、
探してみましょう。