人気の移住先の1つであるフィリピン。
日本より物価が安く、
1年を通して暖かそうで、
良さそうな気がしますが、
実際のところどうなのか?
私的な感想だけでなく、
外務省が公表している
公式な数字なども用いて、
フィリピン移住について、
詳しく解説します。
フィリピンの基本データ
位置(日本からの飛行時間と運賃)
日本から、フィリピンの首都マニラまで、飛行機の直行便で4時間〜4時間半ほど。
料金は、時期や、航空会社によって異なるものの、東京発着の場合、往復5万円ほどが相場です。
LCCを使えば往復3万円以下の場合もあります。
フィリピンの人口と、日本人の数は?
フィリピンの国土は、日本の8割ほどの大きさで、人口は1億900万人ほど。
フィリピンに住んでいる日本人は、2021年10月時点で15,728人、そのうち5,955人が永住者です。
フィリピンの言語について
フィリピンの公用語は、
・フィリピノ語(タガログ語)
・英語
この2つです。
フィリピンは、7,000以上の島で構成されていますが、それぞれの島で話されていた言語は、意思疎通が難しいほどの違いがあった事と、アメリカに統治されていた歴史もあり、公用語として、英語が使われているという背景もあります。
フィリピン英語は、タガログ語が混ざっているという意味合いで『タグリッシュ』とも言われており、いわゆる“きれいな英語”を学びたい人からは、やや敬遠される事もあるようです。
宗教
ASEAN(東南アジア諸国連合)の中で、唯一のキリスト教国で、
国民の83%がカトリック、その他のキリスト教が10%、イスラム教が5%ほどです。
フィリピンで1番大きい島はルソン島ですが、2番目に大きいミンダナオ島では、20%以上の人がイスラム教徒です。
イスラム教徒の多いエリアは、他のエリアとは食べ物も異なる為、違った魅力があります。
気温、気候
フィリピンの年間平均気温は26〜27℃で、年間を通して湿度も高いです。
服装は日本の夏服で問題無いですが、商業施設など、室内は、冷房が強めのところがあるので、薄い長袖があると重宝します。
物価(給与水準)
フィリピンの通貨は『ペソ』で、1ペソが2.6円くらい。(※2023年12月時点のレート)
日本人の平均月収は20〜30万円くらいですが、フィリピンの平均月収は日本円で言うと4万円ほどです。
物によって、日本よりも、割高、割安があるので一概には言えませんが、フィリピンの物価は日本の1/3〜1/5くらいという感じです。
医療の水準
外務省のHPを見てみると、マニラ首都圏の衛生状態は年々改善しつつあるとの事ですが、生水や、水道水は、飲用に適していません。
屋台で販売されている飲食物も問題が多いため、食事は、ホテルあるいは、清潔なレストランで、よく加熱調理されたものを食べる事。
なお、年間を通して高温多湿なため、外出する際には日焼け止めや、帽子の着用が必須です。
また、地方や、農村部では、蚊にさされないよう、長袖・長ズボンを着用し、虫除けスプレーを使う事(毎年、デング熱の流行がある)。
あと、首都圏を中心に、大気汚染がひどいため、マスクの着用や、外出後は、手洗いうがいが推奨されています。
フィリピンの医師は、フリーランスのような労働形態の人が大半で、多くの医師は、複数の病院に登録しており、検査機器(施設)や、空き病床数によって、患者の対応を変えています。したがって、時間帯や、曜日によって、医師が異なります。※看護師は決まった病院に所属
ジャパニーズヘルプデスクは、日本人が受診できるようサポートしている民間の会社です。ジャパニーズヘルプデスクがある病院にはJ.H.Dのマークがあるので、このマークを目印にしましょう。海外旅行保険などでのキャッシュレス対応、院内の案内、医療通訳など、日本語で対応してくれます。
食事
フィリピンの主食は、日本と同じく米ですが、日本の米よりも水分量が少ないため、好き嫌いが分かれるところかもしれません。
なお、フィリピンは、日本と同じく、島国なので、魚料理が多く、日本人の口に合う料理も多いようです。
日本で言うところの味噌汁で、野菜と、魚or肉などと煮込んだ酸味のあるフィリピンの伝統的なスープ
フィリピンの焼きそばで、イベントや、特別な日に、大皿で提供される
野菜と肉をピーナッツソースで煮込んだフィリピンの定番料理の1つ。料理名から、カレーをイメージしてしまいますが、シチューの方が近い。
他にも、『アドボ』『メチャド』『ルンピア』『レチョン』『ラプラプ』『キニラウ』『バルート』『ハロハロ』などなど、たくさんの料理があるので、興味のある方は検索してみてください。
教育(環境)について
フィリピンでは、つい数年前まで、初等教育(小学校)が6年間、中等教育(日本で言う高校にあたる存在)が4年間、いわゆる6-4制(高校卒業まで10年間)でした。
なので、フィリピンでは高校卒業時が16歳で、大学に行った場合は20歳で卒業。
日本は、6-3-3制(高校卒業まで12年間)ですが、日本や、他の先進国は、高校卒業まで12年間の国が多く、2年間少ないフィリピンの教育は、大きな問題点でした。
このような背景から、フィリピン政府は、基礎教育の拡大に動き出し、中等教育を2年間上積みし、さらに5歳児(日本でいう幼稚園年長)から公的教育を開始する「K to 12」(幼稚園1年間、小学校6年間、中学校4年間、高校2年間)の制度を開始しています。
治安
昔と比べれば、かなり治安が良くなったと言われるフィリピンですが、まだまだ危ないエリアもあるようです。
ビジネス街である、マカティや、ボニファシオ・グローバルシティ(通称BGC)は、フィリピンの中でも治安が良いエリアですが、マラテは、ナイトクラブなども多く、いわゆる夜の店が多い街で、犯罪が多い事でも有名です。
フィリピンのビザの種類や、取得方法、費用について
ビザ無し
日本国籍を持っており、観光、商用目的で、30日以内の滞在であれば、ビザ無しでフィリピンへの渡航が可能です。
もし、30日を超えて滞在を延長したい場合は、フィリピン入国管理局で、所定の手続きを済ませれば、最長29日間の延長が可能です。
延長を繰り返す事で、最大3年まで延長出来ますが、ビザ無しでは就労が出来ないため、資金に余裕がある方や、継続的な収入がある方でないと、ビザ無しでの長期間の滞在は難しいです。
30日以上の観光ビザ
ビザ無し渡航+延長申請で最長3年まで、ビザ無しで滞在可能なわけですが、渡航前から30日以上の滞在が決まっている(予定している)場合は、事前に、観光ビザを取得する方法もあります。
ただ、注意点が1つあって、この観光ビザが発給されたら、3ヶ月以内にフィリピンに渡航する必要があります。
学生ビザ9(F)とSSP
フィリピンの高等教育機関(高校、大学、大学院など)に留学する場合、学生ビザ9(F)が必要です。
なお、外国人が、フィリピン国内で留学する時に必要なビザがSSPというものです。
留学する場合に必要なビザについては、留学先の学校から案内があるはずですので、それに従って、準備を進めましょう。
ロングステイビザ(SRVV)
フィリピン退職庁(PRA)指定の宿泊施設に泊まるか、コンドミニアムなどの住居を所有している人が取得できるビザです。
滞在期間は原則1年で、延長は出来ません。
特別居住退職者ビザ(SRRV)
35歳以上の人が取得できるビザで、滞在期限が無いので、実質的な永住権ビザです。
日本人だけでなく、多くの外国人に人気のビザですが、いくつか条件がありますので解説します。
SRRVの取得には供託預金(保証金)が必要で、フィリピン退職庁(PRA)指定の銀行に預金しておく必要があります。また、SRRVは3種類あり、それぞれ供託預金(保証金)や、要件が異なりますので、注意しましょう。
※1ドル115円で計算
35〜49歳:50,000USドル(日本円で約575万円)
50歳以上の非年金受給者:20,000ドル(日本円で約230万円)
50歳以上の年金受給者:10,000ドル(日本円で約115万円)
※ビザ取得から30日経過後、フィリピン退職庁(PRA)の許可を得て、供託預金(保証金)を投資に転換可
35歳以上一律:20,000ドル(日本円で約230万円)
※供託預金(保証金)は投資に転換不可
※3名以上の家族を同伴する場合は1名につき15,000USドル(約173万円)の供託預金(保証金)追加が必要
35歳以上一律:10,000ドル(日本円で約115万円)
※供託預金(保証金)は投資に転換不可
※介護、療養が必要な方で、毎月1,500USドル(約17万円)以上の年金を受給している方
※同伴者は、介護人として1名まで
投資家用特別居住ビザ(SIRV)
21歳以上が対象で、75,000USドル(約863万円)以上を株式、またはコンドミニアム購入に投資し続けている限り取得できるビザ。
※毎年の更新が必要
※1ドル115円で計算しています
結婚用 永住移住ビザ
フィリピン人の方と結婚する事で取得できるビザです。
婚姻関係が継続している限り有効なので、もし離婚してしまった場合は、失効します。
他にも、特殊なビザがいくつかありますが、一般的なものは上記です。
※法律改正などによって、記載している内容が変更されている事も考えられますので、最新の要件は、必ず、ご自身でもお調べください。
その他の生活情報
住む場所は?
都会が良いなら首都のマニラ、海辺のリゾート地が良いならセブが有名ですが、フィリピンの中で避暑地として有名なバギオもぜひチェックしてみてください。
標高1500メートルの場所にあるので、非常に涼しく住み心地が良いと有名です。
メイドさん、運転手さんの雇用について
2022年3月現在、フィリピンのマニラ首都圏での最低賃金は、日給537ペソ(約1,200円)です。
日本とは物価が大きく異なるため、日本人が、フィリピンに移住した場合、メイドさんを雇って、運転手付きという場合も珍しくありませんが、良い面ばかりではないようです。
使用人とのトラブルで一番多いのは、盗難(金目の物だけでなく食料や日用品も)で、給料の前借り後、急に居なくなる(突然の退職)なども多いようです。
各種支払いについて
以前のフィリピンは、日本と同じように、現金主義の国でしたが、ここ数年、キャッシュレス決済が急増しています。
日本人にとって、最も馴染みのあるキャッシュレス決済は、クレジットカード決済ですが、フィリピンでは、銀行口座を持っている人が、人口の30%程度と言われており、クレジットカード所持率は人口の2〜3%程度です。なので、クレジットカード決済は、メジャーではありません。
そんなフィリピンで、メジャーな決済サービスは『Gcash』と『PayMaya』というサービスです。
フィリピンの通信会社大手と言えば、『GLOBE』『SMART』この2つですが、
GLOBE社のグループ会社が提供しているのが『Gcash』で、
SMART社のグループ会社が提供しているのが『PayMaya』。
この2つの決済サービスは必須なので、必ず知っておきましょう。
まずは、行ってみよう!
冒頭で記載したとおり、日本から、フィリピンの首都マニラまでは、飛行機の直行便で4時間〜4時間半ほど。
飛行機の料金は、時期や、航空会社によって異なるものの、東京発着の場合、往復5万円ほどが相場です。
LCCを使えば往復3万円以下の場合も。
30日以内の観光であれば、ビザも不要なので、まずは行ってみて、ご自身でフィリピンを感じてみると良いです。
大使館、公式HPなど
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外務省が公開しているフィリピンの危険情報や広域情報はこちら
この記事に記載している事は、法律や、信頼できる情報を元に、まとめたものですが、法律の改正や、世の中の情勢などによる変化によって、記載している内容が変更されている場合もございます。正確な情報は、必ずご自身でご確認ください。