人気の移住先の1つである台湾。
日本より物価が安く、
親日のイメージもあり、
良さそうな気がしますが、
実際のところどうなのか?
私的な感想ではなく、
外務省が公表している
公式な数字なども用いて、
台湾移住について、
詳しく解説します。
台湾の基本データ
位置(日本からの飛行時間と運賃)
日本(東京)から、台湾までは、飛行機の直行便で4時間ほど。
料金は、時期や、航空会社によって異なるものの、東京発着の場合、往復5万円ほどが相場です。
LCCを使えば往復3万円以下の場合もあります。
台湾の人口と、日本人の数は?
国土は、日本の九州とほぼ同じ大きさで、人口は2,356万人ほど(日本の1/5くらい)。
台湾に住んでいる日本人は、2021年10月時点で24,162人、そのうち6,151人が永住者です。
台湾の言語について
台湾の公用語は、中国語ですが、日本で教えられている中国語は、中国本土の言葉がベースなので、多少、中国語を知っていたとしても、台湾での言い回しや、漢字の表記は、少し違和感があるかもしれません。
もう少し詳しく言うと、
・台湾華語(台湾の公用語)
・中国語(中国の公用語で、日本人にも馴染みのある中国語)
・台湾語(台湾南部でよく使われる言語)
この3つに分けられます。
なお、最もメジャーな言語は、台湾華語なので、移住を考えるなら、台湾華語を学ぶべき。観光であれば、一般的な中国語で問題無いようです。
宗教
仏教、道教、キリスト教が主流ですが、一貫道、イスラム教、バハイ教、日本を発祥とする天理教など、実に様々な信仰があります。
日本人にはあまり馴染みが無いですが、道教は、中国の三大宗教の1つで、一貫道は、清で発症した秘密結社と言われています。
気温、気候
台湾は、年間を通して温暖な気候です。日本のようにはっきりとした四季はありませんが、沖縄よりやや南に位置すると考えれば、なんとなくイメージは出来ると思います。
物価(給与水準)
台湾の通貨は『ニュー台湾ドル』で、1ニュー台湾ドルが4.6円くらい。(※2023年12月時点のレート)
日本人の平均月収は20〜30万円くらいですが、フィリピンの平均月収は日本円で言うと17万円ほどです。
物によって、日本よりも、割高、割安があるので一概には言えませんが、台湾の物価は日本の2/3くらいという感じです。
医療の水準
意外に思う方も居るかもしれませんが、台湾の医療水準は、極めて高いです。
海外留学経験の多い医師や、経験豊富な看護師、人的レベルも高水準ですし、検査機器などの施設レベルも、最先端の施設が揃っています。
それを裏付けるものとして、世界各国の、不動産価格、犯罪率、物価、人口統計など、様々な生活コストを調べられる『Numbeo』というサービスがあるのですが、Numbeoによるヘルスケア指数ランキングでは、2019年度、2020年度と、2年連続世界1位となっており、アメリカの富裕層向け雑誌『CEO WORLD』でも、台湾が世界トップとなっています。
この事からも、台湾の医療は、世界トップ水準である事が明らかです。
また、日本の『国民皆保険制度』がありますが、台湾にも『全民健康保険』というものがあります。日本では実費になってしまうようなものでも、台湾では保険適用になる場合も多く、医療費に関しても、日本より安価です。
食事
台湾では、日本と同じく、米や、麺を主食としており、箸を使って食べます。
代表的なものとしては、下記のようなものがあります。
にんにく、生姜、八角などを入れて、甘辛く煮込んだ豚肉を、ご飯にかけて食べる台湾の伝統的な料理。
薄皮に肉の餡を包んで蒸した台湾の代表的な料理。独特な餡を使う場合もありバリエーションは豊富。
品質維持が難しいため、世に出回っているほとんどのビーフンには、コーンスターチが混ぜられています。100%米粉のものは高価ですが、味は絶品。
他にも、『タンツー麺』『花枝丸(イカ揚げ団子)』『菜脯蛋(切り干し大根入り卵焼き)』『炒青菜(青物野菜の炒め物)』『烏魚子(カラスミ)』などなど、たくさんの料理があるので、興味のある方は検索してみてください。
余談ですが、台湾の飲食店では、真ん中に大きな円卓があり、いろいろな料理の乗った大皿がたくさん置かれている事が多いです。
また、初めて台湾に行った日本人が最も気になるのは『食後のげっぷ』かもしれません。
台湾では、老若男女問わず、多くの人が大きな音でげっぷをします。びっくりしないよう、知っておいてください。
教育(環境)について
台湾でNo.1の大学は、国立台湾大学ですが、実はこの大学、日本が作った大学です。
日本に、9つの帝国大学があった事は有名ですが、
・北海道大学
・東北大学
・東京大学
・名古屋大学
・京都大学
・大阪大学
・九州大学
現在も、旧帝国大学と言われる上記7校と、
・韓国のソウル大学
・台湾の台湾大学
この2つが、その昔、帝国大学でした。
なお、もっと小さなお子さんが居る場合、台北、台中、高雄、この3つの都市には、日本人学校(小学校、中学校)があります。
また、台湾の小学生の大半が、夜遅くまで塾で勉強をしており、日本の小学生とは大きく状況が異なります。
治安
台湾は、治安が良いほうだと言われていますが、気をつけなければいけない点があり、それが『交通事故』です。
交通ルールや、信号を無視する人が多く、日本に居る時の感覚で行動しないようにしましょう。
特にバイクは、逆走、歩道を走行するなど、マナーが悪い人が目立つので安心できません。小さい子供が居る場合などは、絶対に手を離さないよう、充分気をつけましょう。
信号を渡る際も「青信号だから大丈夫」という感覚は持ってはいけません。
また、夜の繁華街として有名な、『林森北路』『龍山寺』などは、トラブルが多いので、充分注意しましょう。
台湾のビザの種類や、取得方法、費用について
ビザ無し
日本国籍を持っており、観光目的で、90日以内の滞在であれば、ビザ無しで台湾への渡航が可能です。
※パスポートの期限が3ヶ月以上あり、帰りの航空券や、他国への航空券を所持していること
短期停留ビザ
一回の訪問が180日以内の短期訪問ビザです。90日を超える滞在をする場合、このビザを取得しましょう。
ワーキングホリデービザ
日本と台湾の交流を目的としたビザで、180日の滞在が可能です。
ちなみに、1回の延長が可能なので、最大で1年の滞在も可能です。
学生ビザ
語学留学(研修)を目的とする際のビザです。
入学予定の学校の、入学許可証、留学費用、滞在中の資金を証明する必要があります。
詳しくは、入学予定の学校から案内があるはずなので、それに従って準備を進めましょう。
永住ビザ
20歳以上で、下記のいずれかに該当する場合、申請が可能です。
・7年以上台湾に住んでおり、そのうち5年間は、年間183日以上、台湾に居住していること
・台湾国籍保持者の配偶者or子供で、そのうち5年以上台湾に住んでおり、そのうち5年間は、年間183日以上、台湾に居住していること
・10年以上居住している外国籍保持者の配偶者or子供で、そのうち5年以上台湾に住んでおり、そのうち5年間は、年間183日以上、台湾に居住していること
・連続して20年以上滞在し、そのうち10年間は、年間183日以上、台湾に居住していること
※台湾に特別な貢献がある外国人、台湾が必要と認めたハイテク技術者については、上記を満たしていない場合でも、申請が可能な場合あり
居住している = 年間183日以上 というのが1つのポイントになります。
その他の生活情報
住む場所は?
台湾のメジャーな都市、台北、台中、高雄は、地図を見ると分かるとおり、西側にあります。
生活環境や、交通の便など、もろもろ考えた場合、やはり、台北が第一候補になりますが、生活コストを抑えたい場合などは、台中、高雄でも、全く問題ありません。
屋台が充実しており、外食文化のある台湾は、キッチンが付いていない物件も多いので、家族連れの場合や、自炊派の方が家を探す場合は、キッチンの有無をしっかり確認しましょう。
各種支払いについて
台湾では、ここ数年、キャッシュレス決済が急増しています。
よく使われているのは『LINE Pay』『街口支付(JKOPAY:ジェイコペイ)』『PX Pay』です。
ですが、フィリピンでは、銀行口座を持っている人が、人口の30%程度と言われており、クレジットカード所持率は人口の2〜3%程度です。なので、クレジットカード決済は、メジャーではありません。
そんなフィリピンで、メジャーな決済サービスは『Gcash』と『PayMaya』というサービスです。
フィリピンの通信会社大手と言えば、『GLOBE』『SMART』この2つですが、
GLOBE社のグループ会社が提供しているのが『Gcash』で、
SMART社のグループ会社が提供しているのが『PayMaya』。
この2つの決済サービスは必須なので、必ず知っておきましょう。
紙銭とは?
台湾では、お寺や、道端で、何かを燃やしている光景を目にする事が多いのですが、燃やしているのは『紙銭』と言われる物です。
『紙銭』は、『金紙』と『銀紙』の2種類があり、『金紙』は神様にささげるお金で、『銀紙』はご先祖様に捧げるお金を意味します。
なお、『紙銭』を燃やすための『金炉』が街中に置いてある事がありますが、事情を知らない日本人が見ると、ゴミ箱や、灰皿のようにも見えます。間違えて、ゴミや、タバコを捨てないよう、充分、気をつけましょう。
まずは、行ってみよう!
冒頭で記載したとおり、日本から、台湾までは、飛行機の直行便で4時間ほど。
飛行機の料金は、時期や、航空会社によって異なるものの、東京発着の場合、往復5万円ほどが相場です。
LCCを使えば往復3万円以下の場合も。
90日以内の観光であれば、ビザも不要なので、まずは行ってみて、ご自身で台湾を感じてみると良いです。
大使館、公式HPなど
外務省が公開している台湾の危険情報や広域情報はこちら
この記事に記載している事は、法律や、信頼できる情報を元に、まとめたものですが、法律の改正や、世の中の情勢などによる変化によって、記載している内容が変更されている場合もございます。正確な情報は、必ずご自身で確認してください。